告白を観る
重いわ。うん。
よっぽどのことがないと観ないな、と思っていたけど、あったので観ました。
ちょっとショック療法も狙ってみたけど、効いたやら効かないやら。
以下、続きはネタバレになりますので、作品を見てない方は自己責任で。
とはいえ、ストーリーに関しては、あまり深く触れたくない。
ただただ、作った人はすごいなと思った。こういうところは触って欲しくない、言って欲しくない、やって欲しくない、と思うところ、とことんついてくる感じ。一切の手控えなし、みたいな。目を逸らす隙さえなかった。ほっとしたい、とか、思うけど、そんな瞬間いっこもないみたいな。浮ついたキレイゴトなんか一切無し。
映像がすごかったな。お金もかかってそうだ。
たぶん、文章になっていないところ、行間とかそういうところを作り出す。いや、原作読んでいないので何とも言えないのだけど、原作を読む勇気無い。
松たか子さんの演技も効いてたなー。
雨の描写が印象的だった。スローの使い方だろうか。緊張感がある。画面の色も、彩度抑えたような、独特の感じ。少し色あせたような。一緒に見に行った方が言うには何カ所か回想の中に普通の色彩のシーンがあったと言っていたけど、あまり記憶にない。
演じている少年少女たちも、違和感を感じない、と言うところが多分すごいんだと思う。
映像の作り方とか、もうちょっと精査したいけど、そのためにもう一回観るかというと戸惑うな。
親兄弟とかに勧めたい感じじゃないよね、と話していた。
確かR-15になっていたと思うんだけど、これを本当に中学生が観たらどんな感想を抱くんだろうと思ってみた。見せたいとは思えないが。
現実は、ここまで事が上手く運ぶほど単純じゃないと思いたい。
ことの全貌がほぼ見えてきた佳境の辺りで、松たか子さん演じる元女教師の人が声を上げて泣くシーンがあるのだけど、あれだけが、ちょっと、分らない。いや、分るような気もするんだけど、なんか、ちょっと。うーん。
最後の一言もね・・・気にかかる感じ。
教師だって一人の人間で絶対正しいわけでもないし、余裕なく生きているとか。人の想像力が完璧でないのも自己防衛だとか、そんなことを考えたり。
最初の告白のあと、途中から詳細には描かれなくなる森口先生の行動、どちらかというと最初の告白の時点でほぼ全ての策略を仕掛けていたと感じるのだけど、それを決意して仕掛けた瞬間はいつだったんだろう。
そこそこボリュームのある作品を2時間弱に詰め込んでいる時に、使ったシーン削ったシーンがあるはずで、その取捨選択は多分完璧。作ってきた人たちは、これだけのものになると思ってたのかな。作ってみたら予想以上の衝撃だった、とかないのかな。
あああ、やっぱりとりとめも無くなってしまった。