長く使う事を考えること

タイトルについての話をさくっと読みたい方は続きを読むからどうぞ。

あわすのはまだ冬だった....
立山大橋
我が家は海の近く、雪も解けて気分は春に近づいていましたが、富山市山間部をなめてはいけない....
目的地は写真を撮った場所からさらに標高が上がるので、除雪された雪はまだ人の背丈を軽く軽く超えるほど。
後に話を聞いたら5月ぐらいまでは根雪が残っているとか。
下界とは別世界です。
道路の雪が解けていたのは幸いでしたが、スニーカーで挑んだのは明らかに間違いでした。

さて、向かったのは富山市粟巣野にある「KAKI CABINETMAKER」という、木工家具の工房&ショールーム。
突然お邪魔したにもかかわらず、丁寧にご案内くださったので、調子に乗ってあれこれお話を聞いてきました。

あ。
現在、氷見市にあるSAYS FARMさんで家具の展示イベントを行っているそうです。
詳しくはこちら
SAYS FARMさんへはご縁があって去年訪れていたので嬉しい偶然でした。

手紙立てとオルゴール
写真左にあるのは、私が生まれたときに両親がプレゼントしてくれたオルゴール。
約30年(げんふんげふん)前は写真右の手紙立てのような色だったのだと思います。
光に当たっているうちに色が変わってくるそうです。
ちなみにオルゴールは私が持って得るものと全く同じデザインで新しいものが置いてあった。
このオルゴール、鳴らすと手に音が響く感じがたまらないんです。

ショールームには机や椅子がたくさん置いてあって、木の匂いがしてとても良い雰囲気。
使っている間に風合いが深くなるって、素敵だ。
ただ古くなるのではなくて、使う部分が少しずつ丸くなり、よりなじむようになるというか。
「銀座のバーで30年間酔っぱらいのおじさんの相手をしてきた」という年季の入った椅子も見せていただいた。
木の色が変わって、傷も所々あるけれど、全然嫌な感じじゃなくて、角が取れて丸くなって「使い込まれた」感がとてもいい椅子だった。
そんなふうに、何十年もどこかで使われてから帰ってきたものがいくつかあって、汚れを落として展示されている。
作りたてのときには無い風合いが出ているんだろうな、と思う。
ゆらゆら揺れるベビーベッドがあって、聞けば、納品した先の家のみならず、その友人宅や、まわり回ってまたその子供が使ったりと旅をする事があるそうだ。そういうのも素敵だ。長く使える事が考えられているからこそなんだと思う。

それから、木そのものも「本物の木」だし、使うオイルも口に入って問題の無いものを使用しているそうで。
そうなると犬や猫や子供がたいそう気に入り、つい「齧る」んだそう。口に入ってもまずくないから。

長く人に愛されてきたものの中にいると落ち着くなあ、と思った週末の午後でした。

Monthly 2012.03

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