日本で行ったことのある都道府県<2週間あまりでヨーロッパの都市を巡った数

21歳の時、当時大学3年生、その頃東京や大阪だってまともにいったことが無かったあたしが、研究室のみんなとヨーロッパ研修旅行。いま思えば、あの経験は大きかったんだと思う。
些細なことまで話していけばキリはないのだけど。とにかくどこを見たって絵になる風景だった。古い建物がちゃんと機能していることも驚きだった。図版の中のルネサンスやゴシックは、ちゃんと教会や街並みに生きているんだもの。
振り返って日本には、こんな風な景色に敵う場所があるだろうか、と当時も思った。いまでもまだ見つけられないけど、それは単にあたしが日本を知らないだけだと思いたい。
研究分野も17世紀ぐらいだったから、そんでもって、美術史の尺度をもって時間を見た時、17世切って「新しい方」って感覚なのだ。だからいまだにあたしは現代アートがよくわからない。まだ議論が確立されてないって思ってしまう。これはアートに対する否定じゃなくて、自分の無理解さに対する言い訳ですよ(笑)

ともかく、ヨーロッパを巡って思ったのは、強くなったのは、自分が生まれ育った土地に対する誇り。ヨーロッパの街にはそれが生きてるように感じたし、富山のことをもっと知りたくなってあたしは戻ってきた。
いま読んでいる『美しき日本の残影』でアレックスさんの言葉にあたしが思っていたことの答えがいくつかあった。どうしてヨーロッパはヨーロッパのままで、日本はなんかおかしな風になっちゃったんだろう?
産業革命以降ヨーロッパはゆっくりと経済を発展させて行ったけれど、日本はここ100年の間で急に発展してしまった。それも100%よその文化によって。
それを読んで、あたしが知ってる、馴染んでる日本観がもしかしたらなんかおかしなものなんじゃないかって考えてる。
外国に追いつけ追いつけで頑張ってた人たちを否定するわけじゃないけど、急いで急いで来てしまって今、何か歪められたようなあり様をどう思うのかな。
多分、ゆがんでいることを自覚する人も多くないのかも。あたし自身ちゃんと実感しているとは言い難い。天満宮に行って見たら何か変わるかな。ヨーロッパを旅した当時の友達といって見たいと思ってる。
日本時間、富山時間があっていいではないか。時は同じように刻まれるもの、じゃないかも知れない。
もっと俯瞰で物事を眺める目を持とう。

Monthly 2011.07

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