らちがあかない
じいちゃんが生きてたら何て言ったかな、と昨日、遺影を見ながら考えていた。
あの人に拳固の一つでもくれてやってくれただろうか、あの人の背中を押してくれただろうか、あの人だけは守ってくれるだろうか。
そんな栓のないことを考えてまた泣いた。
光のあたるほうへ、みんなで歩いて行けたらいい、それだけが願いだ。
ばあちゃんが、時折じいちゃんの遺影をみつめて、じっと手を合わせていることがある。あの、小さな背中を思い出す。
Monthly 2009.04
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