『世界でいちばん美しい物語』を読む
この本にであったのは、確か、中学の頃。話のネタを探していた時だったかと思う。
図書館で借りて読んだだけだったが、おかげでビックバン理論や生命誕生、人間の誕生とか何とか、いろんな知識、何が起こったのか、基本的な部分の知識を手にできた。
大学生の頃、もう一度読みたいと思ってアマゾンで買った。
それから何度か読み返してる。『神様のパズル』を読んで、また色々考えていたから、ふと読み返したくなった。
いちばん、謎というか鍵だと思っている事は、物理法則が普遍である事。なんなのかよく理解はしていないが、4つの力で物理現象に説明がつけられるということ。もちろん、分っていない部分も多い。
ただ、『神様のパズル』でもあったが、例えばこの宇宙を作った誰かがいたとして、彼は、なるべくなら簡単な法則ひとつで宇宙を誕生させたかったはずだ、という推理がなされている。なるほどと思った。だから物理法則も不変なのかも知れない。
ただ、法則を定めてしまったために、それ以上の理解がされない事もあるのでは?と単純に考えてしまう。つまり、法則にそぐわない事が依然と「謎」のままになってしまうという事。物理法則が宇宙においてあまねく通じるものであるのは、人間の理解が及ぶ範囲でだけの話であって、本当は何か別のものに貫かれているんじゃないかってこと。
この宇宙もひとつの実験場なのかも知れないな、と思う。何か作ってみたいものがあって、コンピューターでシミュレーションするように、プログラムをただ走らせているだけ。単純ないくつかの条件を与え、ビックバンを起こし、その後ある法則、プログラムによって事象が次々に起こっている。何も無いところに、初期条件をあれこれ変えながらポイポイ放り込んで、何度か失敗するかしながら、たまたまここまで出来上がったのか今の宇宙。そういう事が実は行われていたりして、と妄想したりする。
あと、ビックバンが宇宙の始まり、と言われる。じゃあその前は?と誰もが問う。結局、時間と空間の物質の始まりがビックバンで、その前には「何も無かった」が決まり文句だが、要するに「認識の限界」なのだと言う。そこはもう、宗教の出番かも知れない。
宗教と科学の関係にも触れている。どちらも「宇宙」や「世界」を扱うものだが、役割が違う。科学は世界を理解するためのもので、宗教は世界に意味を与えるもの。
そういう諸々の考え方を、科学は与える。だが、それにすがってしまっては、それこそお門違いなんだろう。気をつけねばな、と思うところでもある。
人の生きる意味に、答えを与えるのは科学か宗教か。間違いなく後者なんだろうな。でも宗教を信じていないから、あたしは迷うんだと思う。でも、それで良いと思っている。