暗雲立ち籠めるような、空と心

くもり
嵐が近づく気配に、ざわつく

ザラリと 荒い 気配と空気
外は明るいのに 色が褪せて 無彩色の風をはらむ
それは不思議に 木立よりも心を揺らして

振り回されるときの感覚に 眉をひそめる
今それに関わっては居たくない いられない のに
見えない糸に絡めとられる

ガサガサしたものに 柔らかい表面を削られるような
思わず目を背けたくなる
黒板を引っ掻くような
思わず耳を塞ぎたくなる

冷えた指先

お前なんかいらない という幻聴
自分なんかいらないとつぶやく声
キリキリと痛む体の奥

風の音は次第に大きくなる 絡み付く糸がきつくなる
千々に刻まれてしまえば もう何も感じずにすむのだろうか
目を閉じてやり過ごして 耳を塞いで
後ろにも前にも進めない日はある
泣いてしまった方が随分ましな日はある

雲が立ち籠め 最初のひと雫が落ちるとき

Monthly 2011.09

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