『あなたがここにいて欲しい』を読む

どんなもんかなーとおもったけど、なかなか良かった。
さて、書評家でもないし、一日何万人の人が見に来る人気ブログでもないこの場では、本はなるべく褒めることにしております。が、読んだ人が必ずしも「読んでみたい」と思わせるような文章を書くことには頓着しておりません。あくまで個人的な感想で、主観だけの稚拙なものです。
だので、自分で後で読み返すと、褒めてるんだかけなしてるんだか、おもしろいんだかそうでないんだか、さっぱり分らない文章だなあ、と良く思うのですが。
果たして今夏言いもそんな文章になりそうな気がしたので、先に断った次第です。
読んでみて、本当に楽しいかどうか、それは本人にしか分らない。そして、ここまで、本になり、文庫になった文章は、もう、なんちゅうか、もうそれだけで揮いにかけられていて、「面白い文章」のはずだと思うんです。
それに対して、この本は好き嫌いとか、当たり外れとかあんまり言うものじゃないなーとも。ま、せめてけなす言葉はやめたいな、と。
本当言うと、それは本に限らず全てのものに対して、せめてけなす言葉を投げたくない、というのは本音である。
それは、この本の中に出てきた、「感じよく振る舞う」に似ている気がする。

Wish you were here.あなたがここにいて欲しい。
表題作よりも、(あ、本書短編集です)、「ハミングライフ」のが好き。直接のやり取りでなく、限られた何かを通したやり取りを描くって面白いな。その仲介役が野良猫とか、もう、ツボじゃないか。
ぽやっとした世界観ではあるけれど、何となく癒された感があります。ぷっと吹き出して笑えるところとか。
おすすめです。

Monthly 2010.05

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