ゴールデンスランバーを観る

痴漢は死ね!(笑)

えー、冒頭からえらいこと書いてますが。観ればわかります。

や、仙台の街が懐かしかった。ここもあそこも見覚えが、冒頭の逃亡のシーンとか、お、これあこじゃんwとか思いながら観てたし。
興味ないとか言った友達信じらんない!(でもあたしも結局アバターを見に行く気はないので、どっこいどっこいだけど。誘ってくれたら行ったのにねぇ。所詮その程度の付き合いか)
あ。今回映画の中の音楽を斉藤和義さんが担当してます。これが、良いのなんのって。あの声が耳からはなれない。。。
仙台で大学時代を過ごした4人の友達、というのが自分の経験に多少かぶっているので、感情移入が激しい。帰る道があったらたどり着く場所はそこだろうか、と思ってみたりしたけど。きっと、一生かけて友達でいたい。
あたしがどんくさくてかっこ悪いことも知ってるから。
ま、映画はそれだけじゃなくて、本当に、目を離す隙もないほどストーリーがめ一杯詰まってるので、それぞれに自分の「ツボ」探し出して観られると思う。
えー、以下ネタバレ注意な感じで続きから☆








運送会社に働く主人公「青柳」が首相暗殺の犯人に仕立てられて逃亡すると言う物語。
人間にとって一番大きな力は「信頼」だ。人を信じること。友達で、最初に青柳を売った金田はそう言い残して死に、形見のiPodを持って青柳は逃走開始。
青柳をはめようとしているのは、警視庁で、そのため青柳が犯人であるとおう証拠ばかりが次々と出てくる。友人を人質に取ったり、権力を持つもののやり方の横暴さ、それに到底かなうはずも無い一般市民という構図、青柳を助けるのは本当の犯罪者の青年だったり闇家業らしいおじさんだったり。そしてかつての恋人。今まで青柳が出会ってきた人、新たに出会う人、信じた人、そう言う人たちが、正攻法というよりむしろ、ハチャメチャな方法で彼を逃がす。この辺りを痛快に描くのは、伊坂さん上手いなあ、と言うところだが。
あたし、青柳の両親が出てきて「あいつは犯人じゃない」と、記者とやり合うシーンが一番泣いた。「信じてるんじゃない、知ってるんだ」
この台詞、伊坂さんの作品では良く出てくる気が。信頼を超えて、当たり前の事実として「知ってる」とそれを言える相手、言ってくれる人、それがどれだけいるかな、と振り返る時、自分がどうやって生きてきたか分る思いがするよ。
映画のオチを母に語ったら「なんか納得いかない」とふくれていたが。若いこの感覚はわからん、と。共感が足りんね。そこで一言「面白かったんだね、楽しかったんだね、良かったね」という台詞は出て来ないわけ。
信じるってねえ、力だよ。
いろんなこと考えた。ここにかけないぐらいたくさんのこと。伊坂さんの作品を読む時は本当に頭を使う。次々と予測して検証して拾っていかないと、話取りこぼしてしまう。
結局首相が殺されて、次の首相に収まったのは官房長官だったことも、殺された首相とは対米関係の点で対立していたことも、そしてこの官房長官を初めとした権力者たちがこの事件の黒幕だったことも、ちょこっと触れられている。だから香川さん演じる佐々木は「アメリカだったら・・・」と青柳と会話するんでしょう。
個人的にはキルオ大注目でした。ちょうど先週見に行ってた今度は愛妻家でもアシスタントカメラマンの役をやっていて、おおー、2週連続で観たー、とか思ってたら、中村監督による伊坂さんの映画になった作品では常連さんだそうで(汗)。良くしらなかったごめんなさい。アヒルと鴨のコインローッカーも観たいかも。。。思えばそれが最初だったんだ。
心に残ることは人それぞれの作品と思いますが、是非。絶対おすすめです!

Monthly 2010.01

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