ウェブ人間論を読みました2

2006年出版なので、読むのだいぶ遅いよね。状況もだいぶ変わってるかなあ。
変わったのは自分の方か。一つにはレンタルサーバを借りて、こうやってブログを作ってみていること。自分で作ってみてはじめて「ああ、こういうふうに動いているのか」と分ることも多かったし、技術的なものへの理解は、それに対する付き合い方や考え方に影響を与える。ブログのことを言えば、「頑張って作ったんだからなるべくいろんな人に見てもらいたいなあ。何か活かす方法はないかなあ」と考えてる。もっと投稿が楽だと良いんだけど。
それはさておき、自分が何かを「発信する」立場であることを意識し始めると、ウェブ上の「つながり」も意識し始める。

今まで、やっぱりウェブに対して「たかがウェブじゃん、リアルの影響力には勝てないじゃん」とどこか斜めに見ていたところがあるんだけど、それってまだまだ理解が低い状態だったし、肯定的にウェブを受け入れていた考えじゃなかったんだね。だから無意識にも「匿名」の存在だった。
名前を公開したのは、一つに「問題がないから」。もうひとつは問題が起こるなら、それを見てみるか、と思ったから。何事も経験だよね。

ウェブの進化によって本という媒体がなくなってしまうのではないか、という議論があった。本という媒体に愛着の強い人間なので、なくなってもらうのは困る。本書にもあったように、ウェブでの「情報」と本に書かれる「情報」は、あり方が違う。即時性なら断然ネット、でもやはり体系的知識を得て、考え方を学ぶのに、本という媒体ほど優れたものはない。
ウェブにある情報だけで体系的に考えることが出来る能力がある人は本を読まなくてもオッケーだけど、その能力がないなら本を読め、とあえて言いたい。
ウェブは人の持つ「能力」の増幅器であるという考えがあって、納得。出来る人間は道具の使い方だって上手だ。けど、そうでない人間はどんなに優れた道具があっても使いこなすことが出来ない。宝の持ち腐れ。会社にいるとリアルにそう言う人たちの対比を見るので身につまされるものがある。遅れたくないなあ(苦笑)。
ちょっと脱線。平野啓一郎さんは1975年生まれ。ウェブに対する考え方について、この1975年の前と後に生まれた人に大きな断絶があると本書に書かれていたが、平野啓一郎さんの『日蝕』を読んだ辺りで、自分に影響を与えていた本やマンガの著者に1975年前後(75年76年、他にもいらっしゃった気がするが、思い出せない。中田英寿さんも77年生まれか。「ゴールデンエイジ」だね)が多くて「ふーん」と思ったことがある。単なる偶然なんだろうけど、興味深いと思っただけ。
ウェブに絡めてまたこの本に関してはちょこちょこ書くかと思います。
次は島宇宙かな。

Monthly 2008.05

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